RESTRAP HAND MADE IN YORKSHIRE RESTRAP 訪問記
2010年に、イギリスのLEEDS(リーズ)という街で生まれた、RESTRAP。
もともとは、廃材のシートベルトをリサイクルし、トゥーストラップを作り始めたのがきっかけで、
ストラップをリサイクルからRESTRAPというブランド名になりました。
今では、広いレンジの、サイクルバッグを生み出すブランドに成長。
創業当時と変わらないのは、自転車へのパッションとイギリス生産にこだわる高い品質です。
LEEDS(リーズ)という街
イギリスの北部に位置するヨークシャー地方のLEEDSという街。
もともと、羊毛産業と石炭産業が興り、産業革命後、世界の毛織物産業の中心に。
RESTRAPの持っている背景を知るなら、まずは現地へと言うことで、ロンドンから6時間長距離バスに揺られ、LEEDSへ。
訪れた日は、クリスマスのお祭り中で、街には観覧車や、メリーゴーランド、ライブもあり、多くの人で賑わっていた。
大きなシティセンターの前の通りは、2014年ツールドフランスのスタート地点にもなっていたそう。
羊毛で出来た街とまで言われるほど発展した羊毛産業も廃れ、今はIT、金融産業にスイッチし強くなる。
また、リーズ大学は3万人を超える学生が在籍していて、若者が街に溢れている。
街は大きいながらもコンパクトで中心街は歩いて回れる。
元々工場だった建物や町並みをいかしつつ、屋根をつけて大きなショッピングモールに。有名ブランドが多く並ぶ。
アートにも力を入れているようで、博物館やアートギャラリーも… 入場は無料。
いざ、RESTRAP
輸出担当のエドワードが迎えに来てくれ、シティーセンターから車で10分ほどでRESTRAPへ。
ブランドが成長し、自宅のベッドルームにものが置けなくなったので、 最近大きなオフィス兼、工場のここへ引っ越して来たようだ。
廃材のシートベルトでトゥーストラップを作ったのが始まり
創業者のNathanはスコットランド生まれ、16歳からウェールズへ引っ越し、その後リーズへ。
もともとBMX乗りだったが、シングルスピードが流行り始め、 2009年にNathanが廃材のシートベルトをスクラップ業者からもらってきて、それを庭で洗い、お母さんのミシンを使い、トゥーストラップを自宅で作り始めたことからスタートそう。
お母さんのミシンがトヨタ製という渋いミシンで、今もちゃんと残っていた。
最初は、友達相手からスタートし、徐々にイギリスの販売店でも販売されるようになっていく。
年齢の変化、自転車の変化と共に広がるラインナップ
ブランドも成長
2年後にはバックパックを作り出し、5年後にはサドルバッグ、フレームバッグ、フロントバッグと 商品展開を広げていく。
その後、年齢を重ねMTBに乗ったりして、徐々にバイクツーリングへと自転車の楽しみ方も変化し、それに合わせて必要なもの求めるものを製品にしてきた。
最初の4年は3〜4人でしていたRESTRAPも、現在では21人に。 会社も2018年10月に移転し、オフィス兼工場の会社面積は約3倍に。より多くのミシンと生産のスペースを確保。
すべてを自社で完結できる体制に
それまでは、外注していたDRY BAGのシームテープの圧着する機械も新たに導入し、今では全ての商品がここで作られる。
昔はスクラップ工場でもらっていたシートベルトも、何度も通ううちにストックがなくなったので、現在では飛行機用の耐久試験後に廃棄されるシートベルトを供給元に。安定的に手に入るようになった。
高い品質を維持。タグには縫製者のサインが
高い品質を証明するかのように、製品タグには製品を縫製した人のサインが入る。
羊毛産業後、洋服のテキスタイル産業も栄え、バーバリーのトレンチコートはこのあたりで作られているそう。バッグにミシンを入れている、Marcoさんは、もともとバーバリーの工場でトレンチコートの襟の部分を長年担当されていたそう。
ライドを楽しみ、必要なものを製品に
メンバーは自転車乗りが多く、21人中10人くらいは自転車乗り。
9月に、RESTRAPのメンバーが日本を訪れ、乗鞍を始めいろいろなところをバイクツアーで500マイルを走る。
あの激しい台風の合間を縫ってバイクツアーを楽しんでたよう。 会社の事務所と、休憩スペースの間にはスタッフのバイクが所狭しと置かれている。
皆で乗り、製品をテストして、小さなアップデートを重ねる。
もしも、誰かがグッドアイデアを出し、それを皆がいいねと言えば、次の日の生産に反映される。そんな姿勢で、多くが若いスタッフで構成されるRESTRAPの今日がある。
製品はツーリング、ユーティリティ、エクスペディションの3カテゴリーに大きく分けて展開。
ぜひ、このイングランドのリーズという街から生み出されるRESTRAPというブランドに触れ、 バイクパッキング、ツーリング、シティライドと、サイクルライフを充実させてください。