CANE CREEK 斯くてThreadless Headsetは造られた ahead of its time

史上初めてのマウンテン・バイク世界選手権は1990年コロラド州デュランゴで開催された。
しかしこの週末、マウンテンバイク界にとってより重要なことがレースコースの外で起こっていた。
ジョン・レィダーという名の20代の若者が発明した、 全く新しく設計されたヘッドセットがピットで検証されていた。のちに誰もが目にすることができるようになる。

そのころマウンテンバイクのレースに本格的に参戦しはじめたレィダーは 信頼性が低く、重いネジ切り(Threaded)ヘッドセットやクイルステムのセットアップに満足できなかった。 彼はより軽く、より信頼性の高い解決策を得るために試行錯誤をはじめる。
レースカーを設計し、寝室の隣がファクトリーという父親のもとで育った 彼は生まれながらにしてエンジニアだった。

もし、あなたがあの日Threaded(ネジ切り) Headsetを分解していたなら 西海岸にあるDia-Compe U.S.Aの担当ピーター・ギルバートに吹き飛ばされていただろう。 初めて行われた世界選手権のピットでピーター・ギルバートの直ぐ近くにいた レィダーは新しいThreadless Headsetを素早く分解していた。

そののち直ぐに、レィダーとDia-Compe U.S.A(現CANE CREEK)は契約を交わすことになる。 ヘッドセットにプリロードを与えるためのシンプル且つエレガントな解決策を見つけるために アイデアを交わしていたとき Dia-Compe の従業員である Doug Beelerは、最近直した事務所の椅子の車輪の部品を考えていた。 「それはスターファングルナットの事では」とレィダーは尋ねた。 アイデアはスタックしていたが、その名前で事が進んだ。 そして最終段階を経て、Aheadsetシステムが誕生した。

伝統が染み込んたロードバイクの世界とは異なり、 若く、成長著しかったマウンテンバイク界に その新しいスタンダードは驚きと喜びを持って受け入れられた。 フォークメーカーは複数の長さのネジ切りコラムを在庫する 必要がなくなったことに加え、 アルミニウムやカーボンといった 素材の量産化を進めることが出来るようになった。 Norco、Rocky Mountain、Raleigh は新しい規格をいち早く マウンテンバイクに採用 他の多くのメーカーも次々に先例に従っていった。 保守的なロードバイクでさえも。

2010年9月に特許が失効するまで、Threadless Headsetを製作するのに ほとんどのメーカーがCane Creekから技術のライセンスを供与されていた。 Chris King、RitcheyやFSAなどのブランドもそう。
Headsetはそれ以来少しづつ進化してきた。 しかし、今日までに作られてきたほぼ全てのThreadless Headsetに おいて忘れてならないのは、それらが未だ 25年前に開発され特許を 取得したCompression-Ring systemに基づいて造られていること。

真の才能を持った20代の男はまんざら悪くない。

 

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