Muc-off 洗車の魅力 ラバッジョ 福井 響さんインタビュー
洗車のキホン
最も大事な肝は洗い始めに訪れます。
兎にも角にもまずはディグリーザーを用意して下さい。
自転車に水を掛ける前に、ディグリーザーをチェーン周りの汚れに浸透させて下さい。
実は、これが洗車の全てです。
まずはチェーンやスプロケットなどのドライブトレインをディグリーザーを 使用してきれいにしていく。
洗車のタイミングを守り、ディグリーザーを油汚れに染み込ませたら、これで面倒な部分は全て終わり。あとは水を掛けて黒い油汚れを落とし、中性洗剤や自転車用の洗剤を使ってゴシゴシ洗ってあげるだけ。
難しいことを考える必要はありません。
嘘だと思われるかもしれませんが、ラバッジョスタッフが自らの愛車を洗う時は本当にこれだけです。
ちなみに私は2週間ごとに愛車を洗っています。高圧洗浄機も使っていません。
また、水を使わない洗車、これを続けていると自転車は汗で塩まみれになります。
自転車の細かい隙間や、バーテープなどは水を使うことで初めて塩分が溶けて流れ落ちます。
ラバッジョでは実際にバーテープに塩分がたまって腐食が進み、アルミハンドルに穴が空いていた事例を見ています。これは非常に危険です。
ディグリーザー水で洗い流す。
泡立てたクリーナーで、スポンジを使ってフレームを洗っていく
水で洗い流し
エアで水分を飛ばします
洗車すれば、もっと愛車を好きになる
他にはベアリングに水が入って危険だという声も聞きますが、ベアリングはそもそも消耗品です。チェーンを交換するように、ベアリングも定期的にメンテナンスや交換をする必要があります。それよりも汗がたまってステムのネジが錆びている方がよっぽど危険で格好が悪いです。
洗車の後はしっかりと自転車を拭き上げて、日陰で乾かしてあげましょう。洗車によるフレーム内部の水を心配される方は、洗車後に10秒ほど自転車を反対向きにひっくり返しましょう。とはいえ自転車は雨の日に走ることを前提に作られていますから心配しなくても大丈夫です。
そして最後の仕上げ、注油です。
チェーンオイルはもちろんですが、パーツ用にスプレータイプの低粘度オイルを用意していると便利です。ブレーキシューやホイールのリム、ディスクブレーキの場合はブレーキパットやブレーキローター、この部分にだけはオイルが付かないようにして下さい。
逆に考えると、この部分以外はどこにでもオイルを挿して大丈夫です。あなたの感性を引き出してください。
「ここに油分が無ければ錆びそうだな」 「ここは可動部だからオイルを挿しておこう」本当になんでもOK。
オイルを挿し過ぎて自転車が痛むことはありません。私はディレイラーや、ブレーキアーチだけでなく、全てのネジや、サドルの金属レールにも毎回オイルを挿しています。これは錆の防止に大きく貢献します。
細かいことを説明するとキリが無くなりますし、洗車が面倒臭くなります。洗車は回数をこなしてこそ理解できる部分が多くなります。時には失敗することもあるでしょう。でも趣味ってそれがあるから楽しいのです。プロのメカニックは失敗が許されませんが、趣味の世界は失敗をすることで学びがあります。
「洗車のタイミング」「ディグリーザーの活用」「オイルをしっかり使う」。
これを心がければ、あなたもきっと愛車のことがもっと好きになります。
もしどうしても愛車が綺麗にならない、なんてことがあれば私たち洗車のプロにお任せ下さい。腕まくりをして、あなたと愛車をお待ちしております。
自転車の洗車専門店ラバッジョ