ENVE JOURNAL Vol.5 G23 VS SES 3.4 AR

あなたに適したホイールはどっち?

G23とSES 3.4 ARを徹底比較

ENVEの誇り、それは、使用目的に特化したホイールの幅広いラインアップを生産し、ユーザーが求める特性を提供すること。モデルを無用に細分化していると思うかもしれませんが、リムのすべてを自社製造しているため、そのような細かなラインアップが可能なのです。

去年の4月に発売されたSES 3.4 ARと2018年のDirty KanzaでデビューしたG23の2モデルには、グラベルやオールロードにどちらがより適しているかという質問を多くもらっています。一方は専用設計となり、他方は万能さを重視して両方のカテゴリーに対応できるよう作られています。

では、それら2種類のホイールセットは互いにどこが異なるのでしょうか? さらに言うと、どちらがあなたにより適しているのでしょうか? そこで、各モデルのデザインが重視している点を見てみましょう。

 

G23

"

SES 3.4 AR

徹底比較

Weight : 重量

G23は前後セットで1,300グラムをわずかに上回り、ENVE最軽量のリムを採用、その25mmのリム高が軽さに貢献しています。一方の3.4 ARは、フロント39mm、リア43mmのリムを採用したことで重量が増え、前後セットで1,415グラムとなっています。同クラスでは最軽量の部類ですが、G23ほど軽くはありません。

Aerodynamics : 空力面

AR ラインの開発目的は、ハイボリュームのロードタイヤに合わせて空力性能を最適化したリム形状を作ること。28~32mm幅のタイヤを組み合わせると、3.4 ARは同じタイヤを履かせたG23と比べ、時速20マイルでの走行時に最大で10ワットを節約します。
しかし、実情はこれだけではありません。
タイヤ幅が32mm以上となると、3.4 ARの空力性能は減少していきます。幅が40mm幅に達すると、両者は空力性能がほぼ等しくなるのです。

Pinch Flat Resistance : 耐パンク性能

どちらのホイールセットも、ENVEが特許を取得したWide Hookless Beadを採用します。これはリムの先端形状に用いられたデザインであり、路面から衝撃を受けた際に、チューブレスタイヤがリム打ちパンクする可能性を軽減させます。G23は、M525 マウンテンバイクリムに用いられている形状をそのまま採用したWide Hookless Beadのおかげで、耐パンク性能に優れています。一方の3.4 ARは、リムの外幅を1.5mm細くすることで、高い空力性能を維持しています。

Comfort : 快適さ

3.4 ARは、ハイボリュームのロードタイヤを組み合わせ、適切な空気圧にセットすることで、とても快適な走りを得られます。
G23の設計意図は、サスペンション非搭載のバイクでオフロードを走るために振動吸収性に優れたリムを製造すること。したがって、リム自体に快適性を持たせることは、このホイールの使用目的に欠かせない要素です。

What’s right for you? : あなたに適しているのはどっち?

あなたはロードライドもするグラベルライダーなのか、それとも逆に、グラベルライドもするロードライダーなのか?
結局はどのように走りたいかで決まります。
これら2つのホイールセットはWide Hookless Beadなどのテクノロジーを共有しますが、開発目的は異なるのです。
快適さや耐パンク性能の高さから、グラベルライドを最大限に楽しみたい方には、グラベルホイールの新基準とも言えるG23が適しているでしょう。
空力性能など、ライドの幅を広げる性能を重視する方には、あらゆる路面を走れる万能な3.4 ARで決まりです。

 

ENVEのロゴを冠する製品が全てアメリカ製ではありませんが、リムを始めとしたコンポーネンツをユタ州オグデンの自社施設で今後も作り続けていきます。
アメリカ生産イコール秀逸な製品ではないものの、走りに大きな差を生むのです。

 
ENVE JOURNAL

 

ENVE記事一覧へ

 

ENVEカタログページへ

ENVEホームページへ

 

関連記事一覧